令和4年度ウイルス肝炎研究財団主催市民公開講座を10月22日(土曜日)松山市の愛媛県立中央病院 講堂にて開催しました。
夏場の全国的なコロナ再流行でやきもきしましたが、感染状況も落ち着き無事に対面開催ができました。
会場には44名の方々に聴講に来ていただけました。今では当たり前になりました体温チェック、手指消毒、万一のための連絡先確認を行い、席も間隔を空けて座っていただき対策に万全を期して開催しております。愛媛県は人口あたりの肝がん死亡者数が全国上位でC型肝炎ウイルス感染の多い地区を抱えており、愛媛県民の関心の高さがうかがえました。
最初に、ウイルス肝炎研究財団理事長の市田隆文先生からユーモアを交えた開会のご挨拶をいただき、会場を和ませていただきました。
そして、今の肝炎・肝硬変・肝臓がんの治療の現状や夢のある近未来の治療を紹介して頂ける演者として日本を代表する先生方に講演をしていただきました。
愛媛大学肝疾患相談センターの徳本良雄准教授には愛媛県の肝炎ウイルス感染、肝疾患診療の現状や患者支援体制のご紹介をしていただきました。
熊本大学の田中靖人教授にはB型・C型肝炎治療について分かりやすくご紹介頂きました。
愛媛大学の日浅陽一教授からはウイルス肝炎がコントロールできるようになった時代ですが、あらたに脂肪肝を放置することが非常に危険であることを詳細に解説頂きました。
そして山口大学の高見太郎教授から肝硬変の合併症として腹水・浮腫や肝性脳症の治療内容を、そして未来の再生医療をご紹介頂きました。
愛媛大学の廣岡昌史准教授から肝臓がんの治療を系統立ててご説明いただきました。
会の後半には「肝臓なんでも相談コーナー」(医療相談、栄養相談、サルコペニア評価)を開催しました、参加者の相談を個別に対するブースを設けて、当院の肝臓専門医、栄養士、理学療法士が対応しました。(相談者15名)
スライドを使用して簡易で理解しやすい内容の講演に一般の方々は熱心に聞き入っておられました。
当日ご都合がつかずに来場できなかった方達のために、後日YouTubeに会の様子を公開する予定です、是非ご覧下さい。
最後に、本講座はウイルス肝炎研究財団と日本肝臓学会によって開催されております。この場をお借りして関係者皆さまのご協力に心より深謝いたします。また、コロナ禍が長引いていますが、無事に開催できましたことを嬉しく思います。
市民公開講座 in Ehime 2022
開催責任者:愛媛県立中央病院 消化器内科 平岡淳