令和2年度ウイルス肝炎研究財団主催の市民公開講座を11月14日土曜日秋田市の市民交流プラザアルヴェで開催しました。当日は午後からお日様も顔をだし穏やかな初冬の1日となりました。新型コロナウイルス感染拡大が危惧される状況下でしたので、考え得る感染対策をとった上での開催となりました。来場時に検温、手指消毒をしていただき、連絡先を記載いただきました。席も十分な距離を保って設定しました。十分な開催告知ができなかったのですが47名の方々に聴講いただきました。演台から聴衆1人1人の顔を確認することができましたが、皆真剣に聴講していました。

ウイルス肝炎研究財団理事長の市田隆文先生から秋田の思い出を含めた開会のご挨拶をいただきました。教育講演の総合司会を福島県立医科大学主任教授の大平弘正先生にしていただきました。自治医科大学教授の村田一素先生には新型コロナウイルスから始まり肝炎ウイルス(A,B,C,D,E)の基礎から臨床までのお話をわかりやすく講演いただきました。秋田大学准教授の後藤は、肝硬変、肝癌の秋田県の疫学から肝癌の診断、内科的な治療について講演しました。岩手医科大学教授の滝川康裕先生には肝不全と肝移植についてお話いただきました。秋田県では肝移植できる施設がありませんので非常にためになる講演でした。最後に秋田大学教授の飯島より閉会の挨拶がありました。

秋田でのウイルス肝炎研究財団主催の市民公開講座は2001年(織田敏次理事長)以来19年ぶりの開催でしたが、肝臓病学の進歩を深く感じる市民公開講座でした。また、新型コロナウイルス感染拡大が危惧される中、無事開催できて本当に良かったと思います。この場をお借りして関係諸氏のご協力に心より感謝いたします。

 

文責 秋田大学 消化器内科 後藤 隆

市民公開講座風景